一眼レフ その番外編 〜SONY α7sて星空を撮る〜
この1年のテーマだった。
実家に転がっていたα350から始まり、アイソン彗星で星空を撮るという行為にハマった。
「星空やるならキヤノン」と言われながら、あえてソニーにこだわってみた。
満を持して超高感度ミラーレス機 α7s登場。3ヶ月悩んで、師匠の「高感度は正義!」の言葉で購入決定。
結論。自分には最適な組み合わせ( ´ ▽ ` )ノ
前後諸々備品を購入。目指したのは「バイクで星撮り」。荷物が積めないバイクでても行けるくらいの最少(体積面)な装備、通勤鞄(人によって差異があるだろうが)くらいの荷物でアンドロメダ星雲を撮ることだ。
1年使ったので、構成、利点、特徴を纏めておこうと思う。
装備:
- SONY α7s ILCE-7s
- SONY FE24-70mm/f4 SEL24Z70
- MINOLTA MC.ROKKOR 200mm/f3.5
- MINOLTA MC W.ROKKOR 45mm/f2.0
- STOK JJC MT-636+ケーブル [タイマーレリーズ]
- SIGHTRON nano.tracker (1st) [赤道儀]
- アイベル ナノ・トラッカー用極軸望遠鏡
- Velvon UT653 [三脚]
- 夜露・霜防止ヒーター タイプ5LSP
- アストラローツ ステライメージ [現像ソフト]
- アストロアーツ iステラ [iPhoneアプリ]
師匠は正しかった。「高感度は正義!」
【実績】
NGC7000 北アメリカ星雲とデネブ α7s + MC ROKKOR 200mm/F3.5 / iso12800 / f5.6 / 30sec x 10 |
M8 干潟星雲と M20 三裂星雲、 M23 散開星団 α7s + MC ROKKOR 200/F3.5 / iso12800 / f5.6 / 30sec x 10枚 |
M45 プレアデス星団 α7s + minolta AF 75-300mm /f4.5-5.6(D) 300mm / iso25600 / f5.6 / 60sec x 8 |
M31 アンドロメダ大星雲 α7s + minolta AF 75-300mm /f4.5-5.6(D) 300mm / iso25600 / f5.6 / 60sec x 6 |
M33 さんかく座銀河 α7s + minolta AF 75-300mm /f4.5-5.6(D) iso25600 / f5.6 / 60sec x 9 |
IC434 馬頭星雲 α7s + minolta AF 75-30mm /f4.5-5.6(D) 300mm / iso25600 / f5.6 / 60sec x 12 |
さて、どんな風に運用しているかというと、
【事前準備】
- 極軸望遠鏡の軸出し
- 極軸合わせ
- タイマーレリーズの事前設定(だいたい)
- ピント合わせとレンズ固定
- 結露防止ヒーターの設置
※充電池関係と予備電池はちゃんと準備すること
【撮影:200mmの場合】
- iステラで撮影対象の位置を把握。
- 対象付近にカメラを向けて、f5.6、iso51200、5sec、"くらい"で撮影。シャッターは、本体で5秒にする方が簡単。2秒後撮影のタイマーを使いブレを防止。メモリしておくのもあり。自分はM1に登録。
※ファンダーは使っていません - 背面液晶で構図を確認。目印になる2等星以上の星を目安にカメラを微調整。②の設定で星雲も写るので、目安が無ければ何度か②を繰り返して構図決定。
- iso3200/90〜12800/30秒位で本番露光。オススメはiso12800。これを5枚〜15枚位撮る。
- そのままの設定で、フタをして5枚程度ダークフレームを撮る。
…以上がワンセット。
【撮影時のポイント】
- 200mmの望遠だと30秒を越えるとブレ率が高くなる。
→isoをあげれば露光時間を短くできる! - iso25600を越えるとノイズがうるさくなる。
→ノイズは枚数をコンポジット(重ね合成)することで解消。 - 枚数が多いと合成が大変。
→ステライメージなら一括処理が容易。
【事後処理】
- ホワイトフレーム撮影
- ダークフレームをコンポジット。
- 撮った画像から精度が低いもの(ブレたものやピントが甘いもの)を間引く。
- 残った画像とホワイトフレーム、ダークフレームで合成。
- 画像のレベル調整など。*これはまだ王道がわかりません。修業中。
- 最後にJPEG出力して完成。
もう一度いう。「高感度は正義!」
高感度ミラーレス機なので背面液晶で星が見える。
→星が見えればピント合わせも構図決めもカンタン!
高感度で短時間露光が可能なのでポタ赤でも望遠がいける。
→300mm×30秒までは使えるんじゃなかろうか!
高感度で短時間露光が可能なので風によるブレなどの影響を受ける確率が減る。
→デジカメなんだしバシャバシャ撮って捨てればいい!
高感度で短時間露光が可能なので枚数が撮れる。
→枚数が撮れると合成でノイズも軽減できる!
そう、弱点がないわけではない。
枚数を撮るが故に写真の合成や整理が大変。僕みたいなガサツな人間はどうしようもなくなるw
意外と精度を上げるためにお金がかかるかもしれない。バイクで…のコンセプトでは、現在の構成がほぼ完成形だとも思うが、雲台、極軸望遠鏡、レンズ…と周辺器具の入替はやりたくなってしまう。やってしまう。最初は、カメラ+ズームレンズ、ナノトラ、三脚だけだったのだがwww もし最初から自動車移動とか家から使う事が前提なら望遠鏡の方が安く綺麗にアンドロメダが撮れるだろう。また、精度を上げてく方法もいろいろあって選べる(らしい)。
レンズも弱点だ。フルサイズのeマウントレンズは少ないし高い。なので中古のミノルタレンズを使っているが、exif情報が残らないので、あとから整理しようとすると困る。
さて、ポタ赤でかなりの星果を出してくれる高感度カメラ。高感度カメラの登場先ほど、サイトロンのページを見ていたら、オートガイドを接続できるnano.trakcer AGなるものも新たに発売されていた。ポタ赤+高感度カメラ。この組み合わせは星撮りオタクへの階段を一気に低くしたのではないだろうか。
実は、まだバイクで星雲を撮りに行ったことがないw
この夏こそはチャレンジするかなぁ。σ^_^;